【他人は変えられない】~ストレスフリーな「課題の分離」~
こんにちは、『数字を追わないマネジメント術』実践トレーナーの矢島です。
今日は、
「他人は変えられない」
という、ちょっと耳が痛いけれど、非常に重要なテーマについてお話しします。
このテーマは、私たちの心の平和を保ち、効率的なチーム運営に役立つポイントでもあります。
課題の分離って何?
まず、課題の分離という言葉を聞いたことがありますか?
これは、
自分の問題(課題)と他人の問題をきちんと分けて考える
ことを意味します。
例えば、
チームメンバーが何か困っているとき、あなたはリーダーとして助けたいと思いますよね。
でも、そのメンバーの問題をあなたが全部解決することはできないんです。
これが課題の分離の基本的な考え方です。
詳しく見ていきましょう。
「馬を水辺に連れて行くことはできても、馬に水を飲ませることはできない」
こんなことわざを聞いたことがありますか?
課題の分離を表す中国のことわざ
「馬を水辺に連れて行くことはできても、馬に水を飲ませることはできない」
意味は「馬を水辺に連れて行っても、飲むかどうかは馬次第」ということ。
つまり、
他人にアドバイスをしても、その人がそれを受け入れるかどうかは、その人次第なんです。
ここで大事なのは、自分ができることとできないことをきちんと見極めることです。
なぜ他人を変えようとすることは無意味なの?
他人を変えようとすると、どうしてもストレスがたまります。
「なんでわかってくれないの?」
って思ったこと、ありませんか?
誰でもありますよね。
でも、
その人にはその人なりの考えや感じ方、価値観があるんです。
逆の立場で考えてみてください。
相手から強引に
「あなたの考え方、価値観を変えてくれ!」
と言われたらどうですか?
すんなり「そうですか」とはならないですよね。
いつも言ってますが、この「他人は変えられない」は原理原則、宇宙の法則なんです。
原理原則に逆らうと異常なくらいエネルギーを消費するのでストレスがたまる。
なので、他人を変えようとすることは、ほぼ無意味に等しいんです。
これを理解するだけでもかなり気が楽になりますよ。
課題の分離を実践する方法
ここで、課題の分離を実践する具体的な方法をいくつかご紹介します。
1.自分の課題を見つける
例えば、
「仕事でイライラする」
「チームメンバーとの会話で緊張する」など、
自分の感情や行動に関することです。
2.他人の課題を認識する
例えば、
「チームメンバーが目標を達成しない」
「同僚がプロジェクトに遅れを出す」など、
他人の行動や反応に関することです。
3.共感を持ちつつ、境界を設定する
他人の問題に対して冷たくなるのではなく、
共感を示しつつ、自分の境界を守ることが大切です。
課題の分離の誤解と対処法
「課題の分離」をお伝えすると、
中には
「他人のことには関心を持たない方がいい」
と、誤解する方がいます。
でも、それは違います!
例えば、
チームメンバーが困っているときに
「それは君の問題だから関係ないよ」
なんて言ったらどうなりますか?
信頼関係を失ってしまいますよね。
逆効果です。
誤解に対処する方法
共感を持つ
チームメンバーが困っているときに話を聞いてあげることは大切です。
でも、解決はチームメンバー自身に任せます。
サポートを提供する
必要なときにはサポートを提供しますが、過度に介入しないようにします。
適切な境界を設定する
自分の時間やエネルギーを大切にしつつ、他人の問題に対して過度に干渉しないようにします。
課題の分離の実践ワークショップ
では、実際にどうやって課題の分離を実践するか、具体的なエクササイズを紹介します。
課題の分離の実践ワークショップ
エクササイズ1. 自分の課題をリストアップする
このエクササイズでは、自分自身の課題やストレスを整理し、それに対する対処法を考えます。
手順:
- ストレスや悩みの特定: 紙とペンを用意して、日常業務や人間関係で感じるストレスや悩みをリストアップします。
例えば、
「大きなプレゼンの前に緊張する」
「部下のパフォーマンスが思うように出ないとイライラする」
などです。 - 感情や行動の分析: 各項目について、そのストレスや悩みがどのような感情や行動につながっているかを考えます。
自分の感情の起点や、その感情がどのように行動に影響を与えているのかを具体的に認識します。 - 対処法の検討: 各課題に対して、どのように対処すればストレスを軽減できるかを考えます。
具体的な対処法としては、
自己管理の方法を見直したり、
部下とのコミュニケーション方法を改善するなどがあります。
エクササイズ2. 他人の課題をリストアップする
このエクササイズでは、チームメンバーや他の関係者が抱える問題や課題を認識し、それにどのように対応するかを考えます。
手順:
- チームメンバーの課題特定: チームメンバーが抱えている課題や、あなたが感じる他人の行動によるストレスや影響をリストアップします。
例えば、
「Aさんがストレスを感じているときの対応がわからない」
とか、
「Bさんがタスクの優先順位を見極められていないように見える」
といった具体的な例です。 - 課題の分析と境界設定: 各課題について、それがどのようにチーム全体やあなた自身に影響を与えるのかを分析します。
また、
あなたがどの程度関与するべきか、どこまでが適切なサポートであるかを考え、境界を設定します。 - 支援の方法を検討: 必要な場合には、どのようにしてその課題を支援するかを具体的に考えます。
例えば、
個別のフィードバックや助言、
学習機会の提供などです。
エクササイズのポイント
- 具体性: 各課題や対処法は具体的で実践的なものであることが重要です。
- 自己理解と他者理解: 自分自身と他人の課題を理解することで、より効果的な対応が可能になります。
- 境界の設定: 自分の責任範囲や他人との境界を明確にすることで、ストレスの軽減と効率的なチーム運営が期待できます。
まとめ
最後に、もう一度大切なことを繰り返しお伝えします。
他人を変えようとすることは多くの場合、無意味で、自分自身にストレスをもたらすだけです。
課題の分離を正しく理解し、実践することで、心の平和を保ちましょう。
共感と支援を忘れず、適切な境界を設定することで、自己成長を促進し、ポジティブな人間関係を築くことができます。
今日から少しずつでも、課題の分離を意識してみてください。
きっと心が軽くなるはずですよ!
私もこれを実践してから、ストレスフリーです(笑)
最後まで読んでいただき感謝です。