劣等感を乗り越えて ~学歴なしで築いたキャリアと自信~

「どこの大学卒業したの?」と聞かれるのが怖かった。

それは私の過去の大きなトラウマだった。

大学に進学しなかったという事実が、私の人生の中で重い足かせになっていた。

まわりが大学名でその人の価値を判断する風潮がある中で、自分がその枠に収まらないことが劣等感に繋がっていた。

しかし、今ではその質問に対して堂々と「大学は行ってないよ」と答えることができる。

その背景には、私自身の努力と成果がある。

17歳で大学に行かない決断をする

大学に進学しないという決断を下したのは、私が17歳のときだった。

進学について考えたとき、自分には別の道があると感じたのだ。

自分の将来に対して明確なビジョンを持ち、そのためには大学よりも実践的な経験が必要だと考えた。

その決断を母親に伝えるのは勇気がいったが、
意を決して「専門学校に行かせてください」と頼み込んだ。

決して経済的に裕福ではなかったが、母親は
「お金の心配はしなくていい。子供がやりたいことをやらせるのが親の役目」
と言ってくれた。

この言葉には本当に感謝している。
母親の理解とサポートがなければ、今の私はなかっただろう。

双子の弟の支援に感謝

私には双子の弟がいる。

後から気づいたことだが、その弟が私が専門学校に通うための学費の一部をサポートしてくれていたのだ。

当時はそのことを全く知らなかったが、知ったときには本当に感謝しかなかった。

弟の支援と犠牲のおかげで、私は自分の夢に向かって進むことができた。

20歳からフルコミッションでの営業を開始

専門学校を卒業後、私は20歳でフルコミッションの営業職に就いた。

フルコミッションとは、基本給がなく、完全に成果報酬のみで報酬が支払われる形態のことだ。

この道を選んだのは、他人の評価ではなく、自分の努力と成果で報われる仕事がしたかったからだ。

最初の数ヶ月は苦労の連続だった。

営業のスキルもなく、商品の知識も浅かった私は、なかなか契約を取ることができなかった。

毎日、朝早くから夜遅くまで働き、失敗を重ねた。

しかし、その度に改善点を見つけ、次に活かす努力を続けた。

やがて、その努力が実を結び始め、少しずつ契約を取れるようになった。

20代で年収1000万円を達成

営業の世界での経験を積み重ねるうちに、私の成果は徐々に上がっていった。

20代半ばには、年収1000万円を超えるまでになった。

この成果は、ただの数字ではなく、私自身の努力の証であり、自信の源となった。

年収1000万円を達成するまでの道のりは決して平坦ではなかった。

多くの失敗と挫折を経験し、その度に立ち上がり続けた。

その過程で学んだことは、失敗を恐れず、挑戦し続けることの重要性だ。

成功するためには、自分自身を信じ、常に努力を怠らないことが必要だと実感した。

マネージャーとしての17年の経験

営業職として成功を収めた後、私はマネージャーとしての道を歩むことになった。

ここでの経験は、私のキャリアにおいてさらに大きな転機となった。

マネージャーとしての役割は、自分自身の成果だけでなく、チーム全体の成果を最大化することだ。

最初は、自分がやってきた方法をそのまま部下に伝えようとしたが、それではうまくいかなかった。

各メンバーにはそれぞれ異なる強みと弱みがあり、それを理解し、個別に対応することが求められた。

チーム全体の成長を促すためには、リーダーシップスキルが不可欠だった。

17年間のマネージャー経験を通じて、多くのことを学び、実践してきた。

特に重要だったのは、コミュニケーションの重要性と、メンバーのモチベーションを高める方法だ。

適切なフィードバックを行い、メンバーが自分の成長を実感できるような環境を整えることが、チームの成果を最大化する鍵となった。

学歴よりも重要なこと

今では、「どこの大学卒業したの?」と聞かれることに対して、全く恐怖を感じなくなった。

それどころか、自信を持って「大学は行ってないよ」と答えることができる。

それは、私自身が築き上げてきたキャリアと実績があるからだ。

学歴は確かに一つの指標ではあるが、それが全てではない。

私の経験から言えることは、努力と成果が最も重要であるということだ。

どのような環境にいても、自分の目標に向かって努力し続けることで、必ず結果はついてくる。

劣等感を持つ全ての人へのメッセージ

私の経験が示すように、学歴がなくても成功することは十分に可能だ。

これは若者だけでなく、現在でも劣等感を抱いている大人たちにも伝えたいメッセージだ。

重要なのは、自分自身を信じ、挑戦し続けること。

失敗を恐れず、自分の目標に向かって努力を続けることで、必ず成果は現れる。

特に若い世代には、自分の可能性を信じてほしい。

大学に進学することが唯一の道ではない。

自分の得意な分野や興味のある分野で挑戦し続けることで、自分だけの道を切り開くことができる。

そして、大人たちには、自分の過去を振り返って、学歴に囚われずに自分の実績と努力を誇りに思ってほしい。

劣等感を感じるのは自然なことだが、それに支配されてはいけない。

自分の強みを見つけ、それを最大限に活かすことで、自分の価値を証明することができる。

学歴がないことを理由に自分を低く評価するのではなく、自分の努力と成果を自信に変えていこう。

私自身の経験が、少しでも誰かの励みになることを願っている。

どのような道を選んでも、最終的に自分自身を信じ、努力を続けることが成功への鍵である。

大学に行っていないことを誇りに思い、自分の実績を胸に、これからも挑戦し続ける。