正論は時に対立を生む ~ 美しさを基準にする新しいマネジメント~

こんにちは。
『数字を追わないマネジメント術』実践トレーナーの矢島です。

今回は数字を追わないマネジメントの神髄ともいえる「心理的安全性」について深掘りしていきます。

心理的安全性という言葉は知ってるけど、どうすればそんな環境をつくれるの?
と悩んでる方も多いのではないでしょうか。

そんなマネージャーの方に私の経験から、こんなアプローチもあるということをお伝えしていきます。

正論だけのマネジメントが生んだ悩み

私がマネジメントの仕事に携わり始めた頃、
正論だけでチームを動かしていました

その結果、チームメンバーは次第に苦しみ始めました

業務の効率や成果ばかりを重視し、一人ひとりの気持ちや感性に配慮できていなかったのです。

正しさの追求がメンバーのストレスや対立を引き起こし、チーム全体の士気を低下させてしまったのです。

正しさを追求すると戦いになる

正論を押し付けることは、時に対立や争いを生む原因となります。

職場や学校でのディスカッションを思い浮かべてください。

誰かが「これが正しい」
と主張し、
別の誰かが「いや、それは間違っている」
と反論する場面。

このような場合、議論はすぐに白熱し、感情的な対立に発展することがあります。

私自身の経験でも、正論を掲げることでメンバーの意見を封じ込め、対話が難しくなりました。

効率や成果を求めるあまり、メンバー一人ひとりの感情や創造性を犠牲にしていたのです。

このようなアプローチでは、チームの成長や発展は望めません。

美しさを追求して行動する

そこで、私は「美しさ」を基準に生きることを学びました。

美しさを追求する生き方は、正しさを追求する生き方とは異なり、対立を生むことが少ないのです。

例えば、空の美しさを考えてみてください。

ある人は真っ青で澄んだ空を美しいと感じ、
別の人は真っ赤な夕陽に染まった空を美しいと感じます。

これらの美しさの感じ方は個人の感性に依存しており、どちらも「正しい」のです。

この二人の間に争いは生まれません。

なぜなら、それぞれが自分の感じる美しさを尊重し合っているからです。

ダイバーシティの本質

この考え方は、ダイバーシティ(多様性)の本質にも通じます。

ダイバーシティとは、異なる背景や価値観を持つ人々が共存し、互いを尊重し合うことです。

美しさを基準に生きることは、
他人を批判することなく、自分とは異なる価値観や感じ方を受け入れること
を意味します。

美しさを基準にすると、人々はお互いの違いを尊重し、受け入れることができるようになります。

それはまさに本当のダイバーシティの実現です。

異なる意見や感じ方を持つことは、争いの種ではなく、多様な美しさを共有する機会となるのです。

心理的安全性の重要性

美しさを基準にしたマネジメントのもう一つの重要な要素は、心理的安全性です。

心理的安全性とは、メンバーが自分の意見を自由に表明し、失敗を恐れずに挑戦できる環境のこと。

正論に基づいたマネジメントでは、メンバーが自分の意見を述べることに対する不安や恐れを感じやすくなります

一方、美しさを基準にしたアプローチでは、個々の感性や感じ方を尊重するため、心理的安全性が自然と高まります

メンバーは自分の意見やアイデアが尊重されることを感じ、積極的に発言しやすくなります。

このような環境では、創造性が促進され、チーム全体のパフォーマンスが向上するのです。

美しさを基準に生きる実践

では、具体的にどのようにして美しさを基準に生きることができるのでしょうか?

まず第一に、自分自身の感性を大切にすることです。

自分が何を美しいと感じるのかを見つめ、それを尊重することが大切です。

また、他人の美しさの感じ方を尊重し、批判することなく受け入れることも重要です。

例えば、アートや音楽、自然の風景など、自分が美しいと感じるものを積極的に取り入れること。
美しいものに囲まれることで、心が豊かになり、他人との比較や対立から解放されるます。

日常生活の中での小さな選択にも美しさを取り入れることができます。
例えば、食事の盛り付けを工夫したり、家のインテリアを自分が心地よいと感じるように整えたりすることです。

これらの小さな工夫が、日々の生活に美しさをもたらし、心の余裕を生むのです。

美しさを基準にしたコミュニケーション

さらに、人とのコミュニケーションにおいても美しさを意識することができます。

相手の意見や感じ方を尊重し、共感する姿勢を持つことです。

自分とは異なる意見に対しても、それを批判するのではなく、美しさを見出す努力をすることで、建設的な対話が生まれます

例えば、職場でのプロジェクトや家庭での決定事項においても、全員が納得できる「美しい解決策」を模索する。

それは必ずしも全員が完全に同意するものではなく、各々が自分の感じる美しさを尊重し合うことによって達成されるものです。

まとめ

正しさを追求すると戦いになることがありますが、美しさを基準に生きることで、私たちは争いを避け、より調和のとれた社会を築くことができます。

美しさを追求する生き方は、他人を批判することなく、異なる価値観を受け入れることを意味します。

それはまさに本当のダイバーシティの実現です。

さらに、心理的安全性を高めることで、メンバーが自由に意見を述べ、創造的なアイデアを出し合う環境を作ることができます。

これからの時代、私たちは美しさを基準にした生き方を取り入れ、互いを尊重し合う社会を築いていくことが重要です。

美しさを基準に生きることで、私たちはより豊かで調和のとれた人生を送ることができるでしょう。

最後まで読んでいただき感謝です。