キャリアの8割は偶発的に決まる──だからこそ、プロティアンキャリア「準備」の哲学が必要だ!

「今の仕事、最初から目指してた?」

そう聞かれて、胸を張って「はい」と言える人が、どれだけいるだろうか。

おそらく、ほとんどの人が
「たまたま入社した」
「気づいたら今の仕事に就いていた」
と答えるのではないだろうか。

実は、キャリア研究の世界でも同じことが言われている。

スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した理論によれば、
「キャリアの8割は偶然によって決まる」のだという。

だとしたら、私たちは運に任せるしかないのか?

──そうではない。

“偶発的に起きるからこそ、準備しておくことが重要”なのだ。

私自身、振り返れば“偶然”の連続だった。

20代、なんとなく入った歩合制営業(フルコミ営業)。

地方転勤、震災、副業、左遷──。

計画通りのキャリアなんて、一度もなかった。

だが、不思議とチャンスは巡ってきた。

はじめて東京に出てきた時、勇気を出して一本の電話をかけた。

「覚えてるよ」という一言が、30億円の仕事につながった。

準備していなければ、電話もできなかった。

営業スキル、人とのつながり、そして“覚えてもらえる自分”でいたこと。

すべてが、その偶然を「チャンス」に変えてくれた。

プロティアンキャリアとは、変化に適応しながら、自らキャリアを創っていく生き方だ。

一見、自由奔放で柔軟な印象があるかもしれない。

だが、そこには“準備”という確かな土台がある。

・環境の変化をチャンスに変えるために、学び続ける
・人との出会いをチャンスに変えるために、信頼を積み上げる
・声がかかったとき、すぐ動けるよう、実践を怠らない

準備とは、チャンスを迎え入れるための扉だ。

「突然、大きなプロジェクトを任される」
「人事異動でチャンスが巡ってくる」
「たまたまの再会が、新しい仕事につながる」

そんな偶然が起きたとき、チャンスをつかめる人と、見送ってしまう人がいる。

違いは“準備していたかどうか”。

私はいつも自分に問いかけてきた。

「今の自分なら、その話が来たときに受けられるか?」

準備とは、未来の自分への信頼である。

キャリアの8割は偶然で決まる──。

だからこそ、準備を怠ってはいけない。

変化に柔軟であること。

学びを止めないこと。

人とのつながりを大切にすること。

その積み重ねが、偶然を“運命”に変える。

プロティアンキャリアとは、予測不能な時代を生き抜くための準備の哲学。

だから私は、今日も自分を整える。

次の偶然が、いつ訪れてもいいように。

最後まで読んでいただき感謝です。